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2013-06-25

下町ダニーローズ第15回公演 演劇らくご「死神が舞い降りる街」@赤坂レッドシアター



落語「死神」のサゲ(終わり)には色々あるらしいが、
最初に見たのが志らく師匠バージョンだったせいか
いまだに”自分でろうそくを消してしまう”、というオチが一番好きである。



身から出た錆、自業自得、おっちょこちょい。
悪気がないだけ、悪意のある者よりも性質が悪い。

自覚がないから治らない。たぶん生まれ変わっても。
それが、人間。




落語家・立川志らく師匠主宰、
劇団下町ダニーローズ公演「演劇らくご 死神の舞い降りる街」


志らく師匠の絨毯爆撃のようなTwitter告知はある筋では有名な話だが、
以前、たまたまやりとりしたご縁で師匠に直々にDMにてお誘い頂き
(たぶんまったく固有認知はされていないと思われるが(笑))
満を期して観に行ってみた。



ひとことで言うならば、落語「死神」+黒沢版「どん底」
舞台と舞台の間に挟まる落語四席も、
その後のストーリーとは無関係ではない凝った造り。

けれどもそんな言葉だけでは言い尽くせない、
何とも言えない不思議な空気感は妙なもどかしさも作りだす。
ものすごく玄人の演劇集団のような、けれどもまるで学芸会のような。

純粋に物語を楽しむためのの舞台ではない、と言えばいいだろうか。



個人的にはこれはサーカスだな、と思ったりした。
幻なのに、人間味と体温がありすぎてかえって騙されてしまう。



観客に「死神は誰か?」を予測させる企画だって、
その目くらましのためじゃないかと後から苦々しく思ったりするのだ。





正直万人に勧めるかと言われると首をかしげてしまうが、
はまる人はとことんはまる世界観だと思う。


私は観ているときはそこまで思わなかったが、後からじわじわ来た。
ふと振り返ると、そこにあの死神がにやにやに笑っているような。




それもがなんだか、とても悔しい。





アフタートークのたぶん一番素顔に近い師匠も親近感w




それに加えて、帰りがけ相島一之さんに偶然遭遇!
サインも頂きお話もできて夢見心地。

(おばQ(?)のイラストがツボすぎ!)


「落語ファンですか?」と言われてついうなずいちゃったけど、
SBから拝見している演劇ファンでもありますから!


ついとっちらかった自分が恨めしい。。。。(涙)


とにもかくにも死神お二人のサインを頂けて、私は満足です♪



そして、タンバリン芸人は一見の価値あり!




下町ダニーローズ第15回公演 演劇らくご「死神が舞い降りる街」
http://www.shiraku.net/?page_id=11

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2013-05-05

新歌舞伎座新開場杮落5月大歌舞伎




演目:
1.鶴亀(つるかめ)
2.菅原伝授手習鑑 寺子屋(てらこや)
3.三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ) 大川端庚申塚の場



装いも新たに(ビルも増設して)華々しく再開した新歌舞伎座。
当初はチケット争奪戦の激しさ(想像)に恐れをなして、
「落ち着いたら行こう」と自分に言い聞かせ早々に戦線離脱していたものの、
やっぱり見たいかと言われれば見たい。


そんな中、、GW真っ最中のチケットがそれもペアで手に入ることに。

それも二階席最前列!
神様ありがとう!!



というわけで、三年ぶりの歌舞伎座である。
まずは、恐れていたほど違和感なく、新築そっくりさん的な出来栄えに一安心。
階段がエスカレーターになっていたりトイレが広くなっていたり使い勝手もよくなっていて、
このあたりやはり相当に往年の歌舞伎座ファンに心を配られたのだろうと想像に難くない。



そして杮葺落ならではの豪華な内容に溜息。

ゴージャスな布陣や美しい舞いの鶴亀も見どころだが、
1部に限るならやはり松王丸/和尚吉三の二役を演じた松本幸四郎丞だろう。

個人的には中村吉右衛門丞の大大ファンで、
彼のお方であれば3号でも5号でも一夜の夢でもいいと明言している人間だけれども、
やはりの力量のある役者さんの安定ぶりは素敵。
どちらかというと、吉右衛門丞よりもよりさらに正統派のイメージの強い幸四郎丞であるが、
和尚吉三のような飄々とした男ぶりも魅力的。



演目もフルで見るのもいいが、演目の中の重要な一幕をじっくり見せるというのも
余韻があってこれはこれで悪くなかった。
せっかくだから初めて歌舞伎を観に行こうといったライト層に向けて
いいスタートを切られたのかなと思う。



新しい時代を感じさせる新生歌舞伎座。


正面で記念撮影をする方々や、賑わいごった返すロビーを見ていると
このような伝統芸能が盛況なのは本当に喜ばしいことだ、と思う。

次月の歌舞伎のチケットも30分で売り切れたそうな。
苦難の時代を守り保ってきた先人たちも、きっと空の上で喜んでいらっしゃることだろう。



そんな晴れの日のいでたちはこちら↓



初新歌舞伎座ということで敬意を表して演目からネタを拝借。
端午の節句でもあるので、川に見立てた白地の紬に流水模様の青名古屋、
半襟と濃黄の蜻蛉玉の根付で朧月。

「月も朧(おぼろ)に白魚の篝も霞む春の空、冷てえ風も微酔(ほろよい)に心持よく...」


さすがに鯉のぼりはやめました(笑)



2013-04-22

アトリエ・ダンカンプロデュース「しゃばけ」@赤坂ACTシアター

ひょんなことから招待券を頂き、うきうきと鑑賞。


畠中恵の人気作にて、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作の初の舞台化。
原作シリーズも面白いが、こちらも相当面白かった。


何時なん時でも死にかけている長崎屋の若だんな一太郎が
”セクシー課長”沢村一樹では少し骨太すぎるのではないかと思ったが、
いやいやこれはこれでなかなか悪くない。
二枚目のはずの仁吉がちびの設定だったり、
美形のはずの鈴彦姫と獺の双方がかなり外見に難ありでおまけにバカップル設定だったりと
他のキャストのイメージも原作と相当違うのだが、面白く見れる。
最高なのが麻実れい演じるおたえで、眷属の妖達を引き連れて歌って踊りまくる姿は圧巻。
おっとりしているはずのおたえとはこれも違うけど、これでOKと思える勢いがある。



ひとつだけ残念だったのが、一太郎の異母兄である松之助が、高橋光臣演じる弟になっていて、
さらには一太郎なり長崎屋、ひいては世の中を恨んでいるという設定になっていたこと。
弟なのはかまわないが、原作の松之助の不遇ながらもまっすぐで素直な性格の
なかなか時代小説には少ない好青年であり、、それ故の説得力も大きいキャラなので、
わざわざこういうわかりやすいひねたキャラにすることはなかったのかな、と思ったりした。




付喪神になれなかった墨壺はその絶望から人を殺めた。
息子を大工にするという夢を断たれたぼて振りは、怒りに任せて人の道具を理不尽に壊し、
全ての事件の引き金を引いた。

長い長い望みを断たれた時、人も物もその想いの深さに取りつかれてしまうものなのだろうか。

けれども一太郎の傍にいる妖達はむしろ長い時間を生き、
世の無情も悲しさも人一倍知りながらただ淡々と生きているように見える。
妖としての強大な力も持ちながら、それを己のためでなく愛するもの(しゃばけの世界では
全て一太郎なのだが)のために使う事を喜んでいるように見える。

この違いは一体どこから来るのだろう。


もしかしたら、本当に愛するものを見つけたら、本当に大事にされることを知ったら、
己を守るために生きる必要はなくなるのかもしれない。
なにかにあきらめても、他の道を見つけることができるのかもしれない。
それは深い深い孤独と絶望との決別に他ならないのだから。



アトリエ・ダンカンプロデュース「しゃばけ」
http://www.duncan.co.jp/web/stage/shabake/
2012-12-07

「日本舞踊×オーケストラ-伝統の競演-」@上野東京文化会館


日本の伝統の舞いである日本舞踊で、バレエの代表的な演目を演じようという試み。
題して「オーケストラで舞う日本舞踊」。


「トゥ(=つまさき)」という極限のパーツまで使って天上を目指すバレエという踊りと、
地を踏みしめながら手や動きで様々なことを表現する日本舞踊という舞い。
一見なにもかもが相反するこの二つの踊りなのだが、これが思ったよりかは違和感がなく少しびっくりした。

さすがにレ・シルフィードのようなクラシックな演目は正直かなり苦しいものがあったと個人的には思うが
(さらに言うと日本舞踊はあまり群舞には向かないと思っているのもある)、
ペトルーシュカや牧神の午後、いわゆるモダンバレエの演目だとあの独特の動きもしっくりくる。
(牧神というより仙人という感じだが(笑))
言われてみれば、モダンバレエもあまり飛び上がったりせず、
最小限のポーズで感情を表現するような方法論だから、方向性としては似ているのかもしれない。


(個人的にはバレリーナの衣装が村娘みたいで、それがかなり残念だったけど。。。)





そしてガラ公演でもある本公演の最大の目玉は、野村萬斎氏演出の「ボレロ」。

舞台中央に設えられた能舞台に、後ろには蒼い月。
スネアドラムのリズムに乗せて2野村萬斎が中心で舞い、
舞台を囲むように40名の紋付袴姿の男性達が静かに舞う。その迫力と神々しさ。

ラヴェル版ボレロはどちらかというと燃え盛る炎の中で激情を表現する踊りだとすれば、
萬斎版ボレロは人間という枠の中に秘められた様々な思いを、ただただ舞いににじませる。
しかしその静かな迫力は赤い炎に負けるとも劣らない。

バレエが天に近づくための踊りなら、
日本の伝統的な舞いはそもそも神に捧げるものであったことを、
改めてまざまざと思い起こさせるような本当に素晴らしい舞台だった。




日本舞踊×オーケストラ-伝統の競演-
http://www.t-bunka.jp/nichibu_orchestra/index.html

2012-07-26

「男の花道」@ル テアトル銀座

時は江戸時代後期。上方の歌舞伎役者・加賀屋歌右衛門の失明の危機を救った眼科医・土生玄碩。
難局を乗り越えた二人には医師と患者を超えた友情が芽生える。
歌右衛門はいつか玄碩の恩に報いたいと思いながらも、大坂から江戸に下り大成功を収める。
同じく江戸に行き貧しい人々を無償で助けていた玄碩は、ひょんなことから仕官することになるが、
話がこじれた末に刻限までに歌右衛門が駆けつけなければ、殿様の前で切腹しなければならないという窮地に陥ってしまう。
それを文で知る歌右衛門。ついに玄碩への恩返しの機会がと思うものの、その時は満員御礼の舞台上演の真っ最中で・・・。






映画・舞台の題材として幾度となく取り上げられ、友情物語の代名詞とも言われる(らしい)「男の花道」。
どっちかというと友情物語だと「走れメロス」じゃないか?というタイプなので(笑)
もうひとつまともに見た記憶はなかったのだけど、想像以上にいい舞台だった。




何といっても、中村福助が演じる女方の加賀屋歌右衛門が美しく格好いい。
不安に泣いても恐れに慄いても、凛としたそのたたずまい。
踊りのシーンなどやはり目を奪われる。
それだからこそ玄碩の危機を知り、舞台で狂乱しながら観客に訴える姿が心を打つ。



また中村梅雀の飄々とした気のいい医者っぷりも安定した魅力で彼の本領発揮というところ。
周りがなんとなく手を貸したり赦してしまう育ちの良さというか根の綺麗さというか
ツンデレな態度にもそういう人間性が遺憾なくにじみ出ていて魅力的だった。


こういう人って確かにいるよなー。
周りは大変だと思うんだけど(笑)






マキノ雅彦らしい、無駄のないシンプルな演出とストーリー立ては
この主役二人の安定した華のある演技なればこそ。
音楽が宇崎竜童という斬新さも思ったほど違和感なく、
二人の絆と友情についほろりとしてしまういい舞台でした。



意外とジャニーズな風間俊介演じる嘉助がさわやかでよかったなー。
どこかの劇団所属の俳優さんかと最初思ったくらい。
ジャニーズな方の舞台は結構見たけど、演技については「がんばりましょう」的な感想が多かったので
(ニノとか評価高いけど、個人的にはそうでもないと思っていたりする。ファンの方すみません。)
思いがけず拾いものな気分でした。



相手を心から想う気持ちに性別や代名詞はいらないよね。






そして、今回気づいたこと。
歌舞伎の方ってどれだけ早口で話してもきちんと声が届くのね。



歌右衛門が舞台から観客に向かって玄碩を助けに行かせてくれと
もう役者もやめるから許してくれと掻き口説くシーン。
ものすごく感情的で早口なんだけど何を言ってるかははっきりと聞こえる。
現代劇の役者さんだとこのあたり残念ながらダメな場合が多い。


動きの美しさやたたずまいの説得力もさることながら
このあたりでも伝統芸能を身体に叩きこんだ人々の凄味をしみじみ感じました。





「男の花道」オフィシャルサイト
http://www.parco-play.com/web/play/otokonohanamichi/
プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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