--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2005-07-23

今月の映画 「アイランド」


映画アイランド


かなり期待して観に行ったけれど、それを裏切られなかった久しぶりの映画。(笑)

CG使いまくりだけど、それがエグミにならない程度にテンポよく話が流れていく。カットの多用と手持ちカメラによるスピード感あふれるアクションシーンの見応えはこの監督らしいし、「ちょっとだけ近未来」の風景が妙なリアル感を盛り上げているのもいい。


大気汚染から救出され、管理の行き届いた安全で快適なコミュニティで暮らすリンカーン。ここのの住人にとっての夢は、地上で唯一汚染されていないといわれる「最後の楽園」“アイランド”へ行くこと。その抽選会の結果に一喜一憂する日々。

だがある日、リンカーンは換気口から入ってきた一匹の蛾を発見してしまう。

・・・外部は汚染され命は絶滅したのではないのか?

やがて独自に調査を進めるうち驚くべき事実に気づいた彼は、「アイランド行き」が決定したジョーダンと共にコミュニティから逃亡するのだが。。。



”クローン”という重いテーマを見応えのあるエンターティメントにした手腕は認めるし、よくできた作品ではあるのだが、やはりテーマがテーマなだけにこんな結末でいいのかという疑問は残る。

コピーであるリンカーン達の側から描かれているせいもあるけれど、「オリジナル=強者、コピー=弱者」的な視点が貫かれているので、”オリジナル”である自分は観ていてどうも心許ないような落ち着かないような気分にさせられるのだ。

強者VS弱者という描き方になった時点で結末は予想できたけれど、実際にそれを目にしてしまうと・・・この辺の捉え方は人によるんだろうけれど。


ジャイモン・フンスー演じるローレント(彼の目の演技はいい!)がショーン・ビーン演じるメリックに「神様になりたいんだろ?」と問うシーン。

字幕では「命を作る」となっていたが、実際には「give life」と言っていたのが耳に残った。


give life・・・・命を与える。命を与えることができる。


こんな考えを持った時点で、確かにオリジナルである私たちは滅ぶのかもしれない。




それにしても生き延びるためとはいえ、建物は壊すわ看板は落っことすわ交通事故は起こすわ店に突っ込むわ、超メーワクな主人公二人。彼らが生き延びる為にいったい何人死んだか指を折るだけで、それもどうよ?!とつい突っ込みそうになるんだけどね。(笑)



スポンサーサイト
2005-07-16

ミュージカル 「モーツァルト!」


モーツァルト!
モーツァルトは躁鬱症だった、というお話。(違)


「天才」「神童」というレッテル、過去の栄光に縛られた家族、そして才能に群がってくる様々な人間達に翻弄される若きヴォルフガング・モーツァルトの物語。
少なくともこの舞台のヴォルフガングはあまり幸せそうに見えないし、才能があるのも善し悪しだなあと思ってしまう。
悪妻の評が高い妻コンスタンツェも、どちらかというとヴォルフガングの才能に負けたみたいな描き方されてるし、ヴォルフガングはその才能で周りを不幸にしていった、という視点で描いている部分もあるみたいで、そこら辺は斬新ではある。


2005-07-16-2
ご本人の像。
けしてロックな方ではなかったはずだけど、やんちゃな行動は事実らしい。


全体的に元気があってそれはそれでいいんだけど、どうも各場面の転換が荒っぽい気がして私は気になった。
別の言い方をすれば見せ場が「多すぎる」ような気がする。ミュージカルっていうのはソロの歌で盛り上がってその後画面転換という手法をとることが多いが、これは完璧な時間軸の転換を意味することが多い。つまり使いすぎるとなんだかパッチワークみたいな印象になってしまう。
このあたり、以前観たレミゼなんかの方が全然こなれてる。


後は、申し訳ないが演技力と歌唱力が違いすぎる。はっきり言っていっちゃん(市村正親)とユーイチロー君(山口祐一郎)のレベルだけが突出している。
まあ、ある意味当たり前だけど。
ミュージカルなんだから最低でも歌は安定していて頂きたい。主役やメインキャストの音程がずれるなんてのはお話にもならない。全体的に難しい曲が多いのはわかるけど、アマチュアじゃないんだし、おまけに再演なんだしね。


切り口は面白いんだし、もう少し全体的にこなれたらいい舞台になると思うんだけどなあ。
・・・あらら、時間をおいたのにやっぱり辛口感想になっちゃった。(笑)

 
2005-07-16-3 2005-07-16-4



2005-07-16

マダン劇 「ペンパ物語」


マダン劇ペンパ物語

マダン劇とは、韓国の大衆伝統演劇マダンノリ(「マダン」とは韓国語で庭「ノリ」は遊びを意味する。つまり庭遊びの意)のことで、もともとお正月やお盆、祭礼や市の立つ日など、たくさんのひとびとが集まった時に自然発生的におこなわれていた韓国固有の伝統演劇を受け継いで様式化したもの。(パンフレットより)



とまあ、いきなり教科書みたいなことを書いたが、私も招待券を偶然もらっただけでまったくの訳分かりません状態。今日の観劇が生まれて初めての体験である。
おまけに韓国の演劇というか文化について知識も皆無に近い。一度だけ韓国へ旅行へ行ったときに、よくある観光客向けの「ショーを見ながら夕食が召し上がれます」系の舞台を見たことがあるけどあれが唯一の体験知識だったりする。
・・・貧しい。


その貧困な知識の中で、華やかな原色の衣装は綺麗とは思いつつもどこかダサイイメージを持っていたのだけど、いやいやどうして、なかなか見応えがある。
内容は教育テレビでやってるような道徳的な話なんだけど、とにかく元気!にぎやか!日本の伝統芸能とは全然180度違う。
オープニングのサムルノリ(?)なんか、マジで凄い。まるで中国演技団である。
最初と最後なんか観客まで交えての大騒ぎだ。


ペンパという悪妻が盲人の夫とケンカ別れをし、娘を売って大金を手に入れた年寄りの盲人シムの妻にまんまと収まる。しかし嫉妬深い夫にうんざりして元の夫とよりを戻したペンパは王宮で催される盲人の宴への旅の中で、財産を持ち逃げしようと画策するのだが。。。というお話。
鬼が出てきて悪い人間を罰したり、売られた娘がなぜか王妃に収まっていたりと、民話にありがちな強引さがなかなかいい感じだったりもする。(笑)


確かに伝統劇をベースにしているだけあって、洗練というのには今一歩二歩足りない気がするし、セリフなんかもパターンっぽい。
けれどそんな頭でっかちの感想をぶっ飛ばすくらいのエネルギーは確かにある。

たぶんなんだけど、あちらではいわゆる祈りというか踊りというか盛り上がることというか、そういうものはみんなで参加するもの、という感覚が普通なんじゃないかという気がする。
見ていると、しみじみ韓国の文化は基本は「動」なんだなあと感じるもの。私は能楽などの日本の文化の基本は「静」だと常々思っているけれど、丁度180度反対だ。
それがきっと「演者」と「観客」の境を決めているのだろう。とにかくみんなで参加だ!なのか、そんなのはしたない傍観者でいよう、なのか。
ルーツは同じとも言われている二つの国だけど、こういう違いが誤解を生んだりもするんだろうな。

そんなことを考えつつ、充分笑って楽しんだ舞台だった。
いくら冬ソナやチェジウ姫がブームになっても、意外と触れることのない韓国の伝統文化。
そういう意味では貴重な体験だったかも、ね。



2005-07-11

今月の映画 「星になった少年」


映画星になった少年


動物プロダクションを経営する両親の元で、ゾウに出会った少年坂本哲夢。それまでの学校での疎外感や家の中の居場所のなさを持て余していた彼はゾウにのめり込み、日本人初の少年ゾウ使いを目指して小学校を出てすぐタイのゾウ訓練センターへ留学する。

異国での生活で逞しく成長し、一人前のゾウ使いとして帰国した彼は「日本中のゾウを幸せにする」「ゾウたちの楽園を作る」と宣言し、さまざまに活躍し始めるのだが・・・。


実話に基づいた映画である。

綺麗な映像に、愛らしい動物達。特にゾウの表情の豊かさは意外なくらい。

タイの自然の描写も美しいし、想像していたよりも楽しめ、泣かせる映画でもあったのだけど。

どうも全体の長さに比べてあれもこれもと欲張って詰め込んだ感じで、全体がダイジェスト版のような印象でしかないのが食い足りない感じ。特に主人公哲夢の心の動きや成長が表現し切れてないし、そのせいで彼を取り巻く人々も、なんとなくぱつんぱつんと収まりの悪い印象になってしまっているのが惜しい。

主人公を演じた柳楽優弥は、ご存じ第57回カンヌ映画祭で最年少にして最優秀男優賞を受賞した期待の星。確かにものすごく目の印象が強い役者さんだけど、よく考えたらほとんど演技の勉強なんかしてないんだよねえ、彼は。

前にテレビでインタビュー番組を見たけど、本当に何処にでもいる男の子で特にどこかが優れているという感じでもなかった。存在感は抜群だけど、キャラに薄さを感じる原因はそこにもあるのかもしれない。

でもあの目の力は確かに凄いから、彼に対しては将来に期待、って感じかな。


秀悦なのは、祖母役の倍賞智恵子。さすがな存在感で濃くもなく薄くもなく絶妙なリアル感で全体を引き締めている。ベテランの底力を見た気がした。


ドキュメンタリーではないけれど、ドラマにはなりきれない、そんな中途半端な感じが拭いきれない一本ではある。けして出来の悪い作品ではないし充分楽しめる映画ではあるんだけど。

いい話なんだから、できればもう少し丁寧に描いて欲しかった・・・そんな感じかもしれない。


・・・とか冷静に言ってる割には、ラストのランディのシーンで泣いちゃった私って・・・。(苦笑)




プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。