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2005-08-23

今月の映画 「シンデレラマン」


映画シンデレラマン


アメリカという国は、どうしてこうおとぎ話が好きなんだろう。一見明るく見えるけど、それだけ閉塞感を持ったお国柄ってことなんだろうか。

まあ、確かにあれだけ精神安定剤が売れる国もないよな。



1929年、大恐慌が全米を覆い尽くしていたアメリカ。一度はボクシングのスターダムにのし上がったジム・ブラドックは財産を失い、生活のための絶え間ない試合の中でライセンスも剥奪されてしまい、日雇い労働で食いつなぐ日々を送っている。

しかし貧困の中でついに代金を滞納し電気を止められてしまう。夫に黙って親類に子供たちを預けた妻にジムは己のプライドを捨て資金繰りに奔走、二度と家族をばらばらにしないと誓う。

そんなジムにかつてのプロモーターだったジョーは彼に一度のチャンスを与える。しかしそれは成功への序章でしかなかった・・・。


最初にこれでもか!と生活に苦労する主人公家族を見せつけているせいで、死ぬかも知れない試合に捨て身でチャレンジする主人公に感情移入はできる。家族を大事に思い、家族の為に死にものぐるいになる父親。3人の子供もかわいい。

なのに、ダイジェスト版みたいな居心地の悪さはなんだろう?

ずっと満足に食事もできないような主人公が、いきなり復活戦であれだけ動けて戦えて、あげくの果てには勝利してしまう。労働に弱かった左手を使っていたから鍛えられた、だから昔より強いんだ、というセリフ一言ではちょっと納得できない。貧乏なはずなのに、妙に身綺麗だし。(笑)

これは実話だそうだから、たぶん実際にはもっと紆余曲折もあり、もっとどろどろしたものもあったんだろう。綺麗な部分だけ取り出して編集した感じが否めないのだ。


最初の試合の前に、スプーンを待ちきれずにハッシュビーフを犬食いするジム。あの情けないシーンがたぶん本当なんじゃないのかな。


良い人間はとことん正義と情のうえに、悪い人間はとことん金の為に動き、結果的には正義が勝つ。チャンピオンであっても悪者は悪者、貧困にあえごうがなんだろうが、聖者に全ては味方する。

確かにとてもわかりやすいおとぎ話で、万人受けはしそうだけど、個人的にはどうも毒がなさ過ぎる気はする。


『ビューティフル・マインド』を見たとき、ラッセル・クロウってとんでもない役者だと思ったが、今回もその期待は裏切らなかった。特に目の演技が凄い。一見きょときょと動いているだけのように見えるんだけど、実はあのタレ目はいろんなコトを語っているのである。(笑)

それだけに父親の苦悩の部分だけがクローズアップされちゃって、成功物語なのになんだかもの悲しいような妙な寂しさを結果的に最後まで感じるのは、いいのか悪いのか?これも上に書いたようにおとぎ話風味が強い一因だろうか。

レニー・ゼルウィガーもお世辞にも綺麗とは言えないが(なぜいつも唇をとがらせているのだろう?)演技力は確かだし、この二人をメインにすえたのならば、もっとノンフィクション的に描いてもよかったのに。

フィクション的なバランスがとてもよかったのが、プロモーター&マネージャー、ジョー役のポール・ジアマッティである。『サイドウェイ』でも情けない中年オヤジを絶妙に演じていたが、今回も全体を代弁する要の役を飄々と演じている。

彼はジムをアメリカの希望にした。けれど、本当に希望が欲しかったのは彼なのだ。ジムに同情し、夢を見て、家具を売り払って金を作り、ジムに希望をかける。

こんな人間はたぶん実際にはいない、けれどそんなスクリーンの上だけの彼が存在することが、まさに『おとぎ話=シンデレラストーリー』なんじゃないだろうか。


色々書いたけれど、よくできた映画であることは間違いない。あくまでそれなりのレベルをクリアしていたから思う、無いものねだりのような思いでもあるのだ。

たぶん、アカデミーはほぼ決まりだろうし、気持ちよく泣きたい、なんだか元気になりたい、って方には老若男女問わず見て損は無い映画だと思う。




全然映画とは関係ないが、最近試写会に行くとマナーのなってない人が多くて始まる前からイライラしてしまう。

混んでいるのに正面近くの自分の横の席に荷物を置いて、知らんぷりしている人。

袋ガサガサ、ゴミをごそごそ、ゴミをまき散らして平気な人。

靴を脱いで足をあげて、まるで家のソファでいちゃつくみたいなべたべたカップル。

なんだかなー。(ため息)


・・・なんとかならんかね、これ?

 

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2005-08-12

今月の映画 「ハービー ~機械じかけのキューピッド~」


映画ハービー


「黄色いワーゲンを3台見ると、その日はいいことがある。だけど、途中で白いワーゲンを見たら、はじめからカウントしなおし」

「白いワーゲンを5台見たら、いいことがある」

どっちでもいいけど同じように指を折った記憶があるなら、おめでとうございます、あなたは私とほぼ同年代のはずです。

や、別にそんなの映画には関係ありませんが。(笑)


レーサー一家、ペイトン家のマギーは才能のあるレーサーだったが、事故をきっかけに、父のレイからレースを禁止されていた。そんなマギーが大学の卒業祝いに偶然手に入れたのスクラップ寸前のワーゲン、ハービー。驚いたことに、ハービーはまるで自分の意思を持っているかのように動き、NASCARの覇者、トリップをストリート・レースで打ち負かしてしまう。レースの楽しみを思いだしたマギー。けれどトリップはハービーに対する恨みを秘めてある計画を・・・。


「なんで車が意志を持つんだよっ!」という冷静なツッコミを忘れていられれば、大人でも充分楽しめるおとぎ話なのはさすがディズニーと言うべきか。

現代アメリカのティーンアイドル、リンジ・ローハンが思ったより上手だし、CGもくどくならない一歩手前で押さえて嘘っぽさもそれなりの味に見せている。

だいたいレーサー仕様の車と、いくらいじってもたかが知れているワーゲンが同じレベルでサーキットを走っているというだけでも現実ではありえないんだから、嘘っぽいもなにも矛盾だらけの話を冷静に突っ込むなんてのがそもそも間違っている。

気楽にわくわくと楽しんで見ればいい映画なんである。


ディズニーのアニメといえば主人公より脇役が光っているコトが多いけれど、実写版であるこの映画もその期待は裏切らない。特にマット・ディロン演じるが悪役(?)トリップはまさにばっちりパターン。悪役はとことん悪い奴、ヒーローはとことんいい人間。

まさにアメリカ版水戸黄門?!わかりやすさは最大の武器だ。

まあ、マット・ディロンもなんか微妙に歳食ったよなあと思うとちょっと寂しい気もするけれど。


ワーゲンという車はどんな年齢層の人間にも割と好かれている車だと思う。

それだけ機械っぽくないし個性的だということなんだろう。

そのワーゲンが感情を持ったら??想像するだけでかわいいと思う人も多いはずだ。きっとそんな一人が作ってしまったのが、この「ハービー」なんじゃないのかな?


とりあえず目で「語る」ハービーはとってもキュートです。(笑)


 

2005-08-02

落語

前から行きたい行きたいと思っていた新宿の末廣亭に、念願叶って初めて足を踏み入れた。
ついでに言えば、生で落語を聞くのは生まれて初めての体験だったりする。


基本が関西育ちなので、いわゆる吉本みたいなお笑いには馴染みがあるのだけど、こういう『お江戸文化』というのはなんとなくいまだに緊張する。なにが違うって訳ではないが、強いて言えば「定番の間を待ちかまえて笑う上方の笑い」に対する「言葉のあやとノリで笑わせる江戸の笑い」といった感じだろうか。
ちょっと気張って聞いてなければいけない、みたいな雰囲気と言い換えてもいいかもしれない。

建物にしても、ものすごく雰囲気がある。古い建物というのは関西、特に京都には町家なども多く残っているしそれなりに見慣れているけれど、それともちょっと違う感じがする。もっと冷めている感じというか、きっぱりした感じというか。
このあたりもやっぱり文化というか、好みの違いが出るのかも知れない。



とまあ、色々違いをあげつらってみたけれど、実際にその場で生の語りを聞けば、そんなことは吹っ飛ぶくらいシンプルに面白い。いわゆる”夫婦ごと”みたいなちょっと艶っぽい話が思いの外多いのは微妙に困ったけど(苦笑)、上方とお江戸の文化の違いや子供の視点をモチーフにしたネタは、「そうそう、そういうのあるよねえ」と思わず膝を打つようなものばかり。
大いに笑わせてもらった。


笑いの表現でうそっぽいものは興ざめだけど、上半身だけの動きと声のトーンであれだけ臨場感のある場面が再現できるのはやはり落語という文化のすごさなんだろうな。


いやいや、ごちそうさまでしたv。



実は同行者が下戸にもめげず、帰りがけには評判の『新宿三丁目日本再生酒場』に寄ろうと思ったのだが、末廣亭に入場する時点で既に人がわんさか、帰りがけなどとても入れる状態ではなく泣く泣くあきらめた。
月曜だってのに、恐るべき立ち呑み処である。


次回は是非リベンジするぞーっ!
どなたかご一緒しませんか?(笑)



プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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