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2011-05-01

今月の映画「阪急電車」


着物もドレスも、ジーンズも。

会社の後輩に婚約者を寝取られた翔子は、腹いせに純白のドレスに身を包んでその結婚式に参加。思いを遂げたその帰り、阪急列車で老婦人時江と出逢う。
一方、女子大生ミサは彼氏に車内で暴力を振るわれてしまうが、そこを時恵に助けられ・・・。


舞台である阪急今津線は、メイン路線の阪急宝塚線と神戸線を繋ぐ短い路線である。
片道15分という短さでありながら、住宅地とターミナルを結んでいるために利用客も多いし、
アクセス的にも生活的にも欠かせない路線でもある。

私は小学生の数年は阪急宝塚線の売布神社、
中学三年生から高校三年生までは阪急今津線の仁川、
大学生から就職してから数年間は阪急神戸線の武庫之荘、
そして単身赴任の父に家族がついていった後は、
また売布神社の一軒家で五年間一人暮らししていた。

転勤族の父について私たちが転々としていたとき
父方の祖父母はずっと売布神社の家で暮らしていたし、今では両親が住んでいる。
母方の祖父母や親戚は神戸線沿線に散らばっていてしょっちゅう行き来していたし
初めてのバイトも就職、自分史上初めてのことはだいたいこの沿線を中心にしていた。

そんな私にとって、この映画はまさにタイムマシンさながら。
原作を読んでいるときもそうだったけど、映画を見ているあいだ中、

「ああ、ここわかる!」
「ああ懐かしい!!」
「きゃー(意味不明)」


と、心の中で叫びまくり
とても平静に鑑賞できるような状態ではなかったことをここで告白します(笑)


たとえば映画の中に出てくる関西学院前大学の正門。
いとこがここに通っていたし、自分も徒歩数分の高校に通っていたので、
私もしょっちゅうセーラー服でその前を通ってたし
(大学の売店は至近距離の便利なお店だった)
宝塚駅や西北(西宮北口駅)の乗換えにしたって
未だにホームの大体の位置はわかるしタクシー争奪線だってばっちりだ。

小豆色の電車はそのころの私にとってはいろんなものを繋いでくれるハブ、
もしくはたくさんのものをつめた宝箱のようなものだったのかもしれない。
まあ、違いといえば、あの頃なかった携帯かなあ。
思えば遠くへ来たもんだ(爆)



とまあ、そんな個人的な感想をつい語ってしまったけど、
客観的に見てもなかなかの秀作だと思う。
かなり忠実に原作を再現しているのも好印象ではあるのだが、原作はショートストーリー集なので、
さすがに映像になると話が多すぎてわかりにくい印象になってしまったのが少し惜しいところか。
個人的には美帆ちゃんと圭一カップルの話が一番好きなので微妙な気はするものの
メインキャラ三人(翔子、ミサ、時江)の話でばっさり構成してもよかったようにもちょっと思った。

とはいえ、翔子役の中谷美紀さん(ホントにこの方はしみじみ綺麗。役とはいえ元彼の気持ちが理解できん)
時江さん役の宮本信子さん(ひたすら格好いい、あんなおばあちゃんになりたい)、
美帆ちゃんと圭一の爽やかカップルの谷村美月さんと勝地涼さんもどれも小説のイメージどおり。
イトーさん役の南果歩さんと玉山鉄二さんは配役を聞いたときには
美男美女ぶりが意外すぎてびっくりしたけど、どちらもしっくりはまってました。

印象に残ったのは翔子と同じ名前を持つ少女役の高須瑠香ちゃん、
この子大きくなったら美人さんになるだろうなあ。
ああいう女の子って確かにたまにいますよね。
子供なのに妙にきれいで大人びてて頭がよくて、
どこでもなぜか目立ってしまって集団になじめない。
翔子が翔子ちゃんに言う「綺麗な女はね、人生損をするようになってるのよ」というのは、
一般的には逆説的ながら真理なのかもしれません。

好演ながらもちょっと残念だったのは、ミサ役の戸田恵梨香さんかな。
原作ではもっとキャピっとしたギャルっぽいイメージなのに
ご本人はとびきり綺麗で演技も上手でクレバーな印象なのでちょっとしっくりこない感じ。
(おまけに本当に美脚!それにもしみじみ感動した)
そういう意味では、翔子の彼を寝取る後輩役の安めぐみさんも、
もっと女性に嫌われるいやみな感じが欲しかったかも。


玉山さん演じる男性が、時江さんの亡くなっただんなさんにそっくりという
映画オリジナルのエピソードもとってつけた感もなくて
全体的に派手さはないけれど、丁寧に作られた作品だったと思う。



映画のエンドロールに、石を並べて作った「生」の字が出てきたのも嬉しかった。
映画には出てこなかったけど、この石の文字をきっかけに始まるユキと征志の物語も好きなので
それを再現してくれたことにもまたほっこりしたり。



私にとっても、この石の文字にあたるものがある。(あった)
宝塚駅へ入る直前のファミリーランドにいたキリンの赤ちゃんと
逆に出発直後に見える土手に咲く赤いカンナの花。

キリンの赤ちゃんはその頃生まれたばかりで
運がよければ親キリンに甘えている姿がちらりと見えたりして
それを楽しみに左側の窓際でどきどきしていたし、
初夏に咲くカンナの花は、毎年の季節の楽しみ。
なんだかまた一年たったねと話しかけたいような
懐かしい友人みたいな親近感をなぜか持っていた。

未だになぜそんなに惹かれたのかはわからない。

ファミリーランドは閉鎖されてしまって
あのキリンの赤ちゃんはもうすっかり大きくなっただろうと思うけれど
あのカンナの花は、もしかしてまだ咲いているのだろうか。


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1. こんにちは

初めまして。
自分は阪急電車のエキストラで1回だけ撮影に参加しました。
その時撮影されたのは小学生の翔子ちゃんが元気を取り戻して電車に乗る所でした。
翔子ちゃんはカットがかかった後沢山の乗客エキストラにニコニコ頭を下げて挨拶していましたよ。
スクリーンには自分は全く映っていませんでしたが撮影に関われた事と翔子ちゃんを見れた事は忘れられない出来事です。

2. Re:こんにちは

>エキストラさん

コメントありがとうございます。
この映画のエキストラされたんですね、いいなあ、素敵なご経験ですね。

翔子ちゃん(瑠香ちゃん)綺麗なだけでなく
素敵な女の子なんですね。
これからがますます楽しみです。



プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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