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2011-08-19

今月の映画 「レイン オブ アサシン」


着物もドレスも、ジーンズも。


古代の中国で武術の奥義を究めたインドの王子、達磨大師をめぐる"伝説"。
そのミイラ化した達磨の遺体を得た者は絶対的なパワーの恩恵に浴し、中国武術界の覇権を握るとされ、多くの権力者の争奪戦がひそやかに行われていた。謎めいた暗殺組織〈黒石〉もまたそれを手に入れようと暗躍するが、手に入れたと思われた直後〈黒石〉最強の女刺客 細雨[シーユー]が、忌まわしい過去と決別するため組織を裏切り、達磨の遺体とともに失踪してしまう。
やがて細雨は曽静[ザン・ジン]という新たな名前を名乗り、都の片隅で出会った心優しい配達人の阿生[アシャン]と結ばれるが、愛する主人を守るためやむなく封印していた武術を使ってしまった曽静は、決別したはずの〈黒石〉に見つかってしまう・・・。


のっけからアジア映画にありがちなもたもたした情緒的なものをすっぱり断ち切り、
テンポよく進むストーリーはさすがハリウッド製作。
その分、後半部分からの失速は(テーマがいいだけに)かなり残念なのだけど、
それを補ってあまりあるアクションの見事な作品、というところだろうか。


アジアきってのアクション女優ミシェル・ヨーは
グリーン・ディステニーの頃からみれば相当歳を重ねたと思うのだが、
まだまだ充分美しく、またさらにアクションのキレを増したようだ。
ワイヤーアクションの技術の向上もあると思うが、鞭のようにしなる剣を操るだけでなく、
武器を持たずに敵を倒す肉体的な動きもひたすら恰好いい。
相手役がチャン・ウソンというのは、最初年齢的に??と思ったのだが、
思ったより違和感なく、今流行りの年下の旦那と思えば充分許容範囲だった。
チャン・ウソンが微妙に丸くなっておじさん臭くなっていたという言い方もできるかもしれないが(笑)


武侠物のキャラクター、特に悪役は霞を食べて生きているような人物像も多いが、
この作品では非常に生活感のある描き方をしているのもちょっと新鮮。
ショーン・ユーが自分の店で麺の工夫をしていたり
(あの後、可憐な妻と子供はどうなったのだろう?)
そしてなんといっても曽静と阿生の大人ながら徐々に近づいていく恋愛模様と夫婦愛は
これって大人の恋愛映画だったっけ?と錯覚しそうな繊細な演技で非常に好感が持てた。

これは後半の衝撃のための複線でもあるのだとは後でわかるのだけど。


前半のシーンを後半につなげる複線の張り方は非常に巧みで、謎解き的な楽しみもあり、
(とはいえ、結局達磨の遺体はどうなったんだろう??)
アクション含め娯楽映画としてもなかなかレベルの高い作品だと思う。
しかしメンタル的なものを考えると、アジア的な感覚が若干強すぎる気がしなくもない。
ただ、好きな人には好きな世界観だろうと思う。


中国という国は歴史が長い分いろいろなものを厚くその身にまとわりつかせている。
宦官というものがどれくらいの苦しみなのか悲劇なのかわからない現代人の私には
多くの人を巻き込んだ争奪戦の理由がそれかよっ!という結末は残念でしかないのだけど
もしかしたら、それは想像以上に尊厳を砕く重いことであるのかもしれないが、
やはり人の命よりかは軽いものだと、私は信じたい。


そしていろいろなものを含んだラストシーン。
さらっと終わるが、テーマとしてはかなり重い。

親と自分を殺した相手を心から愛せるのか、考えれば考えるほど難しいところだけど
復讐や贖罪でなく、自分と愛する人のために人生をやり直したのなら
きっと乗り越えられるのだろうと、それも信じたいと思う。

自分のためではなく、ただ相手の幸せ、そのために。
石橋になって500年見守り続ける、愛し続けられる、そう思える相手に
そんな相手にめぐり合えたのも「宿命」ならば。


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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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