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2012-04-05

今月の映画 「ドライヴ」

天才的なドライビングテクニックを持つ寡黙な“ドライバー”は、昼は映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手というふたつの顔を持っていた。家族も友人もいない孤独な彼ーは、ある晩、同じアパートに暮らすアイリーンと偶然エレベーターで乗り合わせ、一目で恋に落ちる。不器用ながらも次第に距離を縮めていくふたりだったが、ある日、アイリーンの夫スタンダードが服役を終え戻ってくる。
一度は身を引く決心をするドライバーだったが、服役中の用心棒代として多額の借金を負い、妻子の命を盾に強盗を強要されたスタンダードに助けを求められ、アイリーンのために無償で彼のアシストを引き受ける。しかし計画当日、首尾よく進んだかに見えた計画は、逃走寸前で窮地に陥り、彼らは何者かによって嵌められたことを知る・・・・。



カンヌ国際映画祭で監督賞を取っているが、
ラッセル・クロウはライアンがアカデミー賞にノミネートされなかったと聞いて
非常にご不満だったとかいう噂を聞いた。


見終わって納得。
それくらい全てが格好いい。




スタイリッシュな映像。
研ぎ澄まされた演出と、センスのよい音楽。
そして説明的な会話に頼らない、
可能な限りそぎ落とされたセリフ。


アクションや暴力シーンは激しく、賛否両論あるようだが、
その暴力でさえどこか冷たい静けさにも満ちていて、
目線や会話の間で彼らの過去の物語まで想像させるスマートさには唸ってしまう。




ライアン・ゴズリングが抜群に格好いい。
寡黙でミステリアスで狂気をも感じさせながらも
けしてそれだけでない温かみを持った優しい男。


彼の出演作の選び方は、
一見方向性がないように見えるのに的確でいつも相当な頭の良さを感じるのだが、
この作品の彼も非常に魅力的で、
その選択眼の良さが遺憾なく発揮されていると思う。




クールなバイオレンス、そしてフィルム・ノワールの空気に満ちた秀作。
全ての人に薦められるとは言わないが、
見終わった後でバーでグラスを傾けたなるような、大人のための一本。






本当に彼は彼女を守れたのだろうか。
なにもわからないまま、想いを引き剥がすようにただ置き去りにされて。



スタンダードのような(たぶん)調子がよくけれども弱さも隠さない男なら
「一緒に逃げてくれ」と懇願したかもしれない。
知りたくないことまで教えられるかもしれない。
怖いんだと泣きさえするかもしれない。
ある意味情けないことかもしれないが、
もしかして本当は、その方が救われたりしないだろうか。



男の誠意には、むしろ女は傷つくことの方が多いのではないか、と思う。
それが自分への真摯な想いからだとしても
そこに自分の想いが入り込む隙間などまずないのだから。



刺さった棘は、愛も恨みも、だから一生忘れられない。
ある意味地獄だ。



むしろ静か過ぎるほどのラストシーン、
だから心に深く残る。
彼の行き先も、彼女の行方も。



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hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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