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2013-10-07

志の輔noにぎわい@横浜にぎわい座



前回の興奮冷めやらず、あれは夢かうつつか幻か、
とにかくもう一度師匠の落語を聞きたいききたいと念仏のように唱えていたところ、
やはり人間の欲望望みの強さはすごいもの、無事に横浜遠征と相成った。








前座は志の太郎。
酒飲みの話から、「寄合酒」。

うまいんだけどなー、やっぱり早口なのが気になる。
間が足りないという言い方もできるかもしれないが、
このあたりはやはりまだまだ発展途上ということなんでしょうか。

(しかし志の輔師匠のお弟子さんは早口率が高い気がするのは気のせい??)





そして真打登場、志の輔師匠。
気仙沼のさんま寄席の話、
その気仙沼の皆さんが長年にわたり全て自費で目黒のさんま祭りをしてくれていたという事実、
初めて焼き方で100匹焼いた体験談、さんまを焼くには水スプレーとゴーグルが必須ということ、
続けることの意義ややってみないとわからないことについてなど、
相変わらず絶妙な笑いを挟みつつの枕から「バールのようなもの」



これは前回も聞いたので、心静かに聴く事ができたわけなのだが、やはり面白い。
わかっていながら、ついつい大笑いしてしまうこの安定感。
そして今回気がついたのは、師匠の顔芸のすごさは前回体験済みだが、
特に女性の役のリアル感が飛びぬけているということ
そもそも顔がその辺のおばちゃんにしか見えないのだからすごい。
(注:もちろん褒めてます。)



そんなこんなでうきうき楽しい気分は続く中、再登場に二席目は裁判官制度の話で枕。
ふーんなんて面白おかしく聞いていたら、またもややられた。



なんとここで森鴎外の「高瀬舟」の読み切りときた。





演目の意外さだけでも想定外過ぎて引き込まれるというのに、
後ろでかすかに鳴らされる太鼓の音に乗せて語られる高瀬舟は
まるで後ろに川面を行く影絵が浮かび上がるよう。
(同行者は師匠の前に水面が見えたと言っていた。この表現もすごい。)


卑しい仕事に飽く同心、そして悟りを開いたかのような罪人の薄い存在感、
たゆたう舟と夜の月に照らされた川の流れ。
まるで人生の流れに乗って通り過ぎていくような二人の男。



見ていて、ふと伝説のラジオ番組「宇宙戦争」を思い出した。



「宇宙戦争(The War of the Worlds)は名優オーソン・ウェルズが、
H.・G・ ウェルズ作「宇宙戦争」をラジオ番組化したものだが、
この生放送は多くの聴取者を恐怖させ、
実際の火星人侵略が進行中であると信じさせたという逸話を持つ。
ラジオで、である。



聴覚だけで視覚をカバーしてしまうこの力量、
やはり前回の感動は偶然じゃなかった。(狂喜乱舞)




そんな感動の渦を引きずったまま、休憩後は枕なしで「抜け雀」
「高瀬舟」とは一転してファンタジーの入った御伽噺。




なぜか一文無しの客ばかりをつかんでしまう宿の気の弱い亭主と、
ずうずうしいくせにどこか憎めない若き絵師。
彼が描いた雀は朝日の中で飛び立ち餌と水を得に行く、そのかわいらしさと
止まり木がないと落ちてしまうぞという、妙にリアルな進言と謎の老師。
書き加えられた籠に雀が無事におさまるのか、その緊張感。



だまされてただ酒ただ宿をされたくせに、
戻るまで売るなと言われたからと泣きそうになりながらも約束を守る気のいい亭主と、
がみがみ言いながらも亭主に無理強いはしないしっかり者の女将。



無事に二千両を手に入れて、それから幸せに暮らしました、めでたしめでたしとなったのか、
それともまた気のよいことでやっぱり元の木阿弥になりながら仲良く暮らしていったのか、
彼らのその後を想像するとほんのり心が温かくなる。
高瀬舟とまた違った、後味のよさと余韻、そしてその後の挨拶の一言の絶妙さ。





立川四天皇の誰もがすばらしいレベルであることは自明の理だ。
この四人を作り出しただけで、立川談志という人間の天才ぶりがわかろうというものだ。



しかし、私の中では志の輔師匠は別格、本物中の本物。
彼の噺をライブで見れる時代に生きていることを感謝したい、改めてそう思った。






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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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