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2005-09-07

今月の映画 「ルパン」


映画ルパン


スービーズ公爵家で暮らすアルセーヌ少年は、泥棒である父の指示で公爵夫人が所有する「マリー・アントワネットの首飾り」を盗み出す。しかし翌朝、父は無惨な死体で発見されてしまう。15年後、怪盗となったアルセーヌ・ルパンは幼なじみクラリスのおかげでスービーズ公爵家にまんまと潜り込むが、そこで王家の財宝のありかを示す十字架の話を耳にする。財宝を狙い、フランスの王政復権を狙う彼らは、やはり財宝を狙うカリオストロ侯爵夫人を死刑にしようとしていた。彼女の美貌に惹かれたルパンは夫人を救出し、二人は恋に落ちる。しかし彼女には隠された顔があって・・・。


ゴージャスな映画である。特に劇中に登場する宝飾品の数々はカルティエが提供していて、全体の謎ときの鍵となる「マリー・アントワネット王妃の首飾り」は写真や資料を基にレプリカが制作されたそうだ。

そう、あの有名な「首飾り事件」の元凶である。そうかこんなんだったのか!、と密かに思うのも楽しい。(重そうだけど)

しかし画面の美しさはともかく、物語はエピソードを詰め込みすぎだ。モーリス・ルブラン作のアルセーヌ・ルパンシリーズは20巻もあるそうだが、その中でも有名な「カリオストロ伯爵夫人」「813」「奇巌城」の三冊のネタを全部大盤振る舞いしたらしい。

(ついでに言えば「僕の少年時代」と「ルパン最後の冒険」も絶対入っている)

それ自体はうまく消化できていれば文句はないが、問題なのはこの三冊、ルパンの年齢設定が全然違うのだ。それを混ぜ合わせたうえに、映画はご丁寧にも少年時代から描いているので結果的には”ルパンの一生”みたいな話になってしまっている。一応財宝探しがメインテーマだけど、どうもすっきりしない。

2時間20分という長編だが、出てくる人間がなにを考えているのかいまいちわからないのも難だ。まあフランス映画で心情説明は期待しない方が正しいが、例えばなぜクラリスが15年も離れていた従兄弟にあれだけ執着し愛するのか、なぜボーマニャンは政府の手先になり下がっていたのかなど疑問がつきないのである。

成年以後のエピソードをなくして、もっと丁寧に描いた方がいい映画になったのではあるまいか。息子なんて出さない方がいいよ。


それにしてもクリスティン・スコット・トーマス演じるカリオストロ侯爵夫人の妖艶な美しさといったら!誰が見ても美形と思うタイプの女性ではないと思うのだが、とにかく魅力的だ。彼女が魅力的でなければ根本的にこの映画は成立しないのだけど、その面ではカンペキに成功している。

彼女なら、そりゃどんな男でも骨抜きになるだろう。同性が見たってため息しか出ないんだから。

その反面、ルパンを演じたロマン・デュリスは悪くはないがいまいちな感じ。いかにもフランス系の美男で線が細く、カリオストロ侯爵夫人に翻弄されている青年の頃だけならばいいのだが、怪盗ルパンとしては子供っぽ過ぎる気がしてしまうのだ。妙に大上段な熱っぽい演技のせいかもしれない。

そういう意味でも青年ルパンの話だけに限った方が絶対によかったのに。

存在感だけでいえば、謎の男ボーマニャンを演じたパスカル・グレゴリーの方がよっぽど大きかった。


舞踏会シーンの華麗さは特筆モノだし、やたらと人を殺すわ爆発するわと血だらけなのは頂けないが、謎解きも絡むしそれなりにワクワクできるのは確かである。

子供の頃ページをめくってドキドキしたあの気持ちで、さらりと楽しむ映画なのではないだろうか。だたし、ラブシーンにしろなんにしろお子さま向けではないのでその点には御注意の程を。

 

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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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