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2009-01-20

今月の映画 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生 」



80歳の老人の姿で生まれたベンジャミンは、その姿におびえた親に捨てられる。
しかし、やさしい養母に拾われ、愛情を一心に浴びて育っていく。
年をとればとるほど若返っていく彼は、たくさんの人と出会い、たくさんの別れを経験する。そしていつしか、幼馴染のデイジーと年齢が交差する時期を迎える・・・。



ものすごく地味な映画である。人が生まれ、生きて、出会い、別れ、そして一人きりで死んでいく。
けれどもものすごく深い。泣かせるようなシーンはあまりないのに、見ているうちに自然に泣けてきて しまう。

3時間近くの上映時間がまるで長く感じない。


老人の姿で生まれたベンジャミン。中身はまだ子供であっても、人は外見に引きずられる。
「知らない」と言えないことは、たぶんさまざまなことを抑制する。それをやり過ごそうとしたら、そ れはあきらめになる。
彼のすべてをあきらめたような瞳がとてもせつない。ブラッド・ビットの演技が素晴らしい。

こう書くと非常に悲しい話のように聞こえるが、そんなことはない。
老人の姿の赤ん坊を心から深く愛してくれる養母、外見に惑わされるにまっすぐに見てくれる少女の瞳、心から信頼してくれる仕事仲間や船長。
彼を捨てたことを悔い、陰日なたなく見守る実父。
彼の周りには、悪いことをしてしまった人間はいても、悪人はいない。古きよき時代だったと言ってし まえばそれまでだが、確かにそんな風に人が寄り添って生きていた時代があったのだ。


彼は一人きりではなかった。
数奇な人生であっても、孤独な人生ではなかった。

彼は出会っていたのだから。



コック、工場主、ヘルパー、船長、バレエダンサー、ピアニスト、農民。
様々な人生と様々な人達。
ささやかでもちっぽけでも、力いっぱい生き抜ければ、どんな人生も尊く美しい。


そう、人生は素晴らしい。

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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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