--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010-01-16

今月の映画 「ゴールデンスランバー」


野党初の総理大臣、金田首相の凱旋パレード中、ラジコンヘリ爆弾による暗殺事件が勃発。旧友、森田に久しぶりに呼び出されその付近にいた宅配便ドライバー、青柳はなぜかいきなり犯人として警察に追われることになる。なぜ? オレが? けれども、覚えのない目撃証言が次々と現れてきて・・・・。



面白い。
そしてものすごく怖い映画だ。

主演の堺雅人をはじめ、それぞれ主役をはれるだけのゴージャスな出演者のコラボレーションで、
見ている最中はむしろ一流のコメディとして楽しめる。
けれども見終わった後に、なんともやるせないじわじわと背中を這うものがある。

権力というものの恐ろしさ。
そして、それを行使する魑魅魍魎と成り下がった生物と、
それとは明確に違うレイヤーで生きている一般の人々との差。
その中に落ち込んでしまった人間は、”選ばれてしまった”生贄のようにしか見えない。

属する世界ですべてが変わってしまうそんな無常の中で、
”人を信じる”という心だけで逃げていく主人公の姿は、
現代に対する最大の皮肉にも見えて、けれども痛快でもある。

面白いのが、頻繁に挟み込まれる「元彼女」以外にも、
逃げる主人公を助ける彼ら彼女らはほとんど実際には主人公と接触していないことだ。
彼らは、ただニュースの中の彼を見るだけであり、
けれどもそんな彼を密かに応援し、手を貸し続ける。
結果的に大きなムーブメントとなるそのうねりのパワーが、
もしかしたらこの映画の最大のテーマであり、
人間らしく生きていくための最大のヒントなのかもしれない。


さすがヒットメイカー伊坂幸太郎の作品を映像化しただけあって、
一見ばらばらのエピソードや台詞がすべてすっきりと一本にはまり込む作りは見事。
ラストの花丸スタンプのエピソードなど、
最後まで気を抜かずに練りこまれたプロの作品をじっくり楽しめる一本だと思う。


伊東四郎演じる父親を見るだけでも、是非。


スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。