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2010-02-28

今月の映画 「サヨナライツカ」


着物もドレスも、ジーンズも。
1975年、タイ・バンコク。航空会社のエリート社員・豊は婚約者の光子を東京に残し、バンコク支社に赴任。そこで艶やかな女性・沓子と出会う。ホテルのスイートルームに住み、金にも愛にも困らない奔放な沓子。そんな彼女に豊は惹かれ、情事を重ねていく。だがそれも結局は、光子との結婚までの間のこと。結婚式を目前に控え、豊は沓子と別れようとするのだが……。



実は、辻仁成の小説はあまり好きではない。
例外は二点だけ、「冷静と情熱のあいだ」と、この「サヨナライツカ」
(数少ない映画化原作にどちらも入っているところを見ると、同じような人は結構いるのではないかと密かに思っている(笑))


そういう好き嫌いを、とりあえず横に置いておいても、これはまったく別物である。
そう思って見る方がいい。


この作品のキーはよくも悪くも奔放な女性”沓子”であり、
彼女のキャラクターが崩れると全てが崩壊する。
奔放で、自由で、魅力的で、圧倒的なエネルギーを持ち、
絶大な自分への信頼感で生きている沓子は、
間違っても男性に媚びたりしてはならないし、またそんな女性ではない。

特に好青年を誘惑するシーンの目。
あれは「選んで」はいない。「選ばれる」ことしかできない女性の目だ。


そして”沓子”は選ぶことしかしない女性だ。


中山美穂は確かに美しいし魅力的だが、映画の中ではただ若い男性を愛し、
その気持ちに引きずられたただの悲しい女性になってしまっていた。
残念ながら、彼女は選んだことはなく、常に選ばれてきたのだろう。
そういう意味では、ビジュアルではなく、
本質的なところでキャスティングミスであったといえると思う。

”好青年”である豊は、自分勝手さと弱さ、
そしてずるい魅力にあふれてなかなかのナイスキャストだったとは思う。
しかし、さすがにメイクで20年の時間の流れを表現するのは、少々無理があったのでは(笑)


着ることの無かったウェディングドレスだったり、
過去の思いに引きずられて社長の座を明け渡したり、
そんなシーンも必要なかったのではないかと思うが、
さすが「私の頭の中の消しゴム」の監督というべきなのかもしれない。


久々にがっかりした作品だった。


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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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