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2010-04-14

今月の映画 「春との旅」

北海道、4月。まだ風が土を愛でるこのとのない厳しい寒さの中、忠男は孫の春と共に気の乗らない旅にでることになる。足を痛め、春の面倒なくしては生きられない元漁師の忠男。小さな町で仕事を失ってしまった18歳の春。
若い春をこのまま縛り付けておくわけにも行かず、忠男の最後の住まいを求めて、疎遠となった親類縁者を訪ね歩く東北への旅に出る。それは行き先はあっても、戻る場所はないかのように思われたが・・・。





とにかく、仲代達矢が素晴らしい。



片足の不自由さに癇癪を起こし、手を震えさせながら食事をし、世間知らずでわがままで、孫娘なしでは生きられない。
不器用な人生はなにをも残すこともなく、そんな切ない老人でしかない自分をよく知っている頑固な男。



大滝秀治、菅井きん、小林薫、田中裕子、淡島千景、柄本明、美保純、戸田菜穂、香川照之と、まあよくぞこれだけそろえたという演技達者な共演陣も素晴らしいが、この呆けた老人っぷりは「黄昏」のヘンリー・フォンダ並みに、彼の代表作になるに違いない(と思う)





それぞれの事情のある兄弟たちは、それぞれ人生に精一杯だ。

その中で、徳永えり演じる春だけが、まっすぐ純粋で悲しい。

まるで忠男の犠牲になっているようにしか見えない彼女の生き方は、ちょっと人生にろうたけた大人ならば、きっと忠男の姉のように、忠男を捨てて自分の人生を生きるようにアドバイスするだろう。

けれどもそれをよしとしない春は、その若い思い込みとやさしさで一生懸命に生きている。そのまぶしさは人生の一瞬であるからこそ尊く、見ているこちらをせつなくさせるのだ。




季節の「春」とも彼女の名前「春」とも取れるタイトル。

忠男にとっては、きっと人生最後の暖かい旅であったのだろう。






徳永えり嬢ってどこかで見たなと思ったら、映画「フラガール」で主人公の親友を演じていた人だった。

目鼻立ちの整った美少女なのに、なんとも野暮ったい田舎娘に化けるのは天賦の才なのだろうか。

あの蟹股歩きが演技だとしたら、将来が楽しみな女優さんである。




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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
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