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2010-08-16

今月の映画 「借り暮らしのアリエッティ」


着物もドレスも、ジーンズも。

古い家の台所の下に住み、暮らしに必要なものはすべて床の上の人間から借りてくる借りぐらしの小人たち。そんな小人一家の少女アリエッティは、14歳になり、狩りにも出られるように。だが、彼らの生活は、人間に見られないようにしなければならない。見つかれば終わり。けれども心配する両親をよそに、アリエッティは、その家に滞在する少年翔に姿を見られてしまう。心臓の手術を控えた彼はアリエッティと友達になりたくて、一計を案じるのだが・・・・。



色々賛否両論あるようだが、私は嫌いではない。
むしろ久しぶりに”ジブリらしい”細やかな作品だったと思う。


地味だという意見も多いようだが、
小人のサイズと目から見れば、私たちにとって普通の生活が
なんと危険にあふれた冒険の場であることか。
ゴキブリはほとんど牛サイズだし、カラスは飛行機が襲ってくるようなものだろう。
角砂糖1つは半年以上持つ宝物だし、マチ針は防具になる。
オリーブの葉一つで季節が越えられるなんて、
エコな生活ともいえるかもしれない(笑)


なんといってもよかったのが、”小さい”アリエッティを子供にしなかったことだ。
彼女は小さくてもちゃんと少女であり、ちゃんと恋する乙女である。
翔は確かにアリエッティに恋をしていたし、スピラーも同様。
そういう意味では、今までにない”大人”の面を描いていたのが、
評価が分かれる原因だったのかもしれない。


相手のためになりたいという想いは美しいものだが、
御伽噺の中ではヒーローになれても、現実の中ではそれが害になることも多い。
相手のためというのは、ある意味自分勝手な幻想でもあるものだから。


アリエッティたちが喜ぶだろうと、軒下にドールハウスを入れなければ、
もしかしたら彼らに別れは来なかったかもしれない。
そして今までのジブリならば、それはヒーローやヒロインの努力で打破されて
ハッピーエンドになっていたはずなのだ。


あくまで人間くさいハルさんも、今までのジブリには描かれなかっただろう、嫌な人である。
けれども、実際の私たち人間はああいった醜さを周囲に撒き散らして生きている。
もちろん今までのような夢のあるジブリ作品も好きだけれど、
私はむしろ、そこに目をそむけず、現実をリアルに描いた姿勢を、
新しい試みという意味合いでも評価したいと思う。



ひとつだけ不満だったのは「借り暮らし」をきちんと描いて欲しかったこと。
借りると貰うは違う。
見方を誤るとただの寄生虫にも見えてしまう彼らの生活を
誇り高いアリエッティたち小人のプライドまで、きちんと描いて欲しかったと思う。




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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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