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2010-09-07

今月の映画 「食堂かたつむり」


着物もドレスも、ジーンズも。

一緒に住んでいたインド人の恋人に必死で貯めた貯金も家財道具も一切合切持ち逃げされ、ショックで口がきけなくなった倫子。残されたのはおばあちゃんのぬか床のみ。
仕方なく苦手な故郷に帰り、馴染めない母ルリコと豚のエルメスとの生活をはじめる。
やがて、倫子は一日一組予約限定の食堂を始める。そのうち彼女の料理を食べると願いがかなうという噂が流れ始め・・・・。


風邪で仕事を休んでしまったので、前から気になっていたこの作品をDVDで鑑賞。

偶然読んだ原作が結構気に入っていて、それもあったのだが、
原作の方はどちらかというと倫子の成長物語であるのに引き換え
この映画では、母親であるルリ子さんと倫子の関係性の物語になっている。

そのため、ルリ子さんは原作より気持ち幼く、感情表現が下手で、
倫子は気持ち大人で人生に達観した印象である。
原作の駄天使のようでマドンナのような大人のルリ子さんが好きだったので
少し消化不良で物足りない感はあったのだが、
ベテラン余貴美子の演技力で別な魅力になっているのはさすがだった。


ファンタジーのような原作の雰囲気をそのまま映像化するのは難しいだろうが
たぶん、原作を読んでいるか読んでいないかでかなり違った印象だと思う。
例えば原作では尼寺の僧侶のようなイメージの倫子は、
スクリーンでは、修道院のシスターのようだったりする。
方向性は一緒だけれど、イメージが違う。
そんな不思議な面白さがあった。


だいたいにおいて違いは面白さに通じていたのだが、
ひとつだけ、あれだけかわいがっていたエルメスを食べるシーン。
ある意味原始的な愛情であり、強さなのだろうと思うが
原作のように自分で手を下すのと、肉になるのを見送る映画の演出と
そこの違いが、個人的にはちょっと残念だった。
(虫と陰毛の違い+知らない男性を知り合いの女性に変更したことも
かなり違和感はあったけど。あれは入れるなら必要ない変更だと思う。)


個人的には、こんなファンタジーな内容だからこそ
自分で手を下すえぐさと血のにおいを、排除して欲しくなかったような気がする。
命を余さず体に取り込むこと、それが大我な愛であることを
大上段に構えれば命が永遠に循環していくことをテーマに語った原作であり、
そしてそれがこの物語のキモだったのだろうから。


とはいえ、倫子が作る魔法の料理とそれで幸せを得る人々を見ながら、
いつの間にか元気になれる素敵な御伽噺であり絵本であると思う。
心が疲れたときにまた、見直してみたい。











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プロフィール

hijiri

Author:hijiri
長年のITまみれな生活を経て、着物と煙管、和文化と美しいもの、酒と美食(B級)をこよなく愛する生活。
■日本の文化と”今”をつなぐ再実感マガジンJapaaanでライターやってます。
http://mag.japaaan.com/
■cafeglobe読者エディター、やらせて頂いてます。
http://www.cafeglobe.com/2013/06/030174cafeglobe_readers.html
■ミラーサイトはこちら http://ameblo.jp/hijiri-info

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